第55回機器分析講習会
第2コ−ス:HPLCとLC/MSの基礎と実践
《初級者,中級者のための実務講座》
主催 (公社)日本分析化学会関東支部
共催 (公社)日本化学会,日本薬学会,日本食品衛生学会
HPLCとLC/MSの基礎について講習します。分離,検出の基礎,移動相調製,前処理などに関する講義,実習を行ないます。初級者の方はHPLCとLC/MS操作に必要な基礎知識を全般的に得るための機会としてご利用ください。中級者の方は弱点の補強または知識の整理にご利用ください。講義,実習ともに講師陣は装置,カラム,試薬の各メーカーの「液体クロマトグラフィー分析士初段」または「LC/MS分析士初段」以上を有するベテラン技術者が中心の,わかりやすい講習です。日々の作業に必要な実践的な知識が身につきます。受講した翌日からの業務,研究が必ず改善されるような内容ですので,是非,ご参加ください。本年は講義、実習の両方を受講され、「液体クロマトグラフィー分析士初段」或いは「LC/MS分析士初段」のいずれかの資格を希望される方(第1日目にお伺いいたします)には、本講習会にて支部試験を実施します。合格者には「液体クロマトグラフィー分析士初段」或いは「LC/MS分析士初段」のいずれかの筆記試験免除(規定の受験料は別途かかります)のご案内をいたします。
「液体クロマトグラフィー分析士」と「LC/MS分析士」は日本分析化学会が認証した資格で,それぞれ液体クロマトグラフィーとLC/MSの理解・技量に応じて段位を認証する制度です。一昨年11月には分析士の知識・技量の向上,並びに我が国の分析界の発展に貢献することを目的として「分析士会」も発足し,その社会的・学術的価値はますます高まりつつあり,経歴としても認知されています。是非この認証資格取得を講習会の受講とあわせご検討ください。なお、詳細は開催当日お尋ねください。
会 期 2014年7月23日(水)〜25日(金)
会 場 慶應義塾大学 薬学部 〔東京都港区芝公園1-5-30,電話:03-3434-6241〕
交通:○浜松町駅(JR山手線・京浜東北線)下車、徒歩10分 ○御成門駅(都営地下鉄三田線)下車、徒歩 2分○大門駅(都営地下鉄大江戸線)下車、 徒歩 6分
アクセスマップ: http://www.keio.ac.jp/ja/access/shiba.html
日 程 第1日<講義> 9時30分〜17時55分 (18時から技術情報交換会)
第2日<実習> 9時30分〜16時30分
<支部試験> 16時30分〜17時
第3日<実習> 9時30分〜16時30分
<総合討論> 16時30分〜17時30分
第1日<講義>
9:30〜 9:40 オーガナイザーガイダンス (東京理科大学薬学部)中村 洋
9:45〜10:45 講義1. HPLC・LC/MS概論 (東京理科大学薬学部)中村 洋
10:50〜11:50 講義2. HPLCとLC/MSにおける分離 (且草カ堂)神田武利
11:55〜12:55 昼食(60分)
13:00〜14:00 講義3. HPLCとLC/MSにおける検出 (鞄津製作所)三上博久
14:05〜14:55 講義4. HPLCとLC/MSにおける前処理
(日本ウォーターズ梶j佐々木俊哉
14:55〜15:05 休憩
15:05〜15:55 講義5. HPLCとLC/MS分析に用いる試薬・溶媒
(和光純薬工業梶j瀧内邦雄
16:00〜17:00 講義6. LC/MSの基礎 (味の素) 山田尚之
17:05〜17:55 講義7. HPLCとLC/MSにおけるトラブルシューティング
(日本分光梶j坊之下雅夫
18:00〜20:00 技術情報交換会
第2日・第3日<実習>
(1) 実習時間
@9:30〜12:30 実習 A12:30〜13:30 昼食 B13:30〜16:30 実習
(2日目は16:30〜17:00支部試験、3日目は16:30〜17:30総合討論)
(2) 実習内容及び講師・指導員
実習1. LC/MSの使い方
(アジレント・テクノロジー梶j滝埜昌彦
タンデム四重極質量分析計を用いたLC/MS/MSシステムは、通常のマススペクトルの測定に加え、プロダクトイオンスペクトルやプリカーサーイオンスペクトルの測定が可能です。近年では、特にSRMモードを用いた選択性の高い高感度分析が可能であり、様々な試料中の微量成分の定量分析に使用されています。本実習では、農薬の一斉分析を例にとり、測定条件の最適化方法、SRM法を用いた定量分析法および食品中残留農薬分析における注意点について学んで頂きます。
実習 2-1. 検出器の使い方: フォトダイオードアレイ検出器
(鞄津製作所)野村文子,内田あずさ,三上博久
フォトダイオードアレイ検出器(PDA検出器)を用いると、一度の分析でUVスペクトル情報を取り込むことができます。したがって、通常の時間−吸光度の二次元データに加えて波長軸を含む三次元データを取り扱うことができ、分析後に様々な解析が可能となります。本実習では、着色料(食品添加物)の分析を例にとり、フォトダイオードアレイ検出器の基本操作と機能(ピーク純度の検定、スペクトルによるピーク同定など)について、実際の分析データを基にして学んでいただきます。
実習 2-2. 検出器の使い方: 蛍光検出器
(日本分光梶j飯島 里枝,寺田
明孝,佐藤 泰世
蛍光物質を高感度かつ選択的に検出する蛍光検出器は、HPLCにおける微量成分の高感度検出や蛍光誘導体化した成分の測定などに多く使用されています。実習では、実際に蛍光検出器付HPLCシステムを作動させて、蛍光物質を測定しながら、蛍光検出器の原理と特長、励起および蛍光波長の設定、波長のタイムプログラムの使用方法、測定時における留意点を学んでいただきます。
実習 3. カラム分離とデータ解析
(鞄立ハイテクサイエンス)阿部 敬子,松崎彩子
逆相系のカラムを用い、複数成分が含まれたサンプルについて、目的成分が分離する移動相条件を検討します。これにより、複数成分をカラムで分離できること、移動相条件が分離・保持時間に影響を与えることを学びます。次に取得したクロマトグラムを使用し、ベースライン処理から定量の実際を学びます。
実習 4. 前処理(固相抽出〜オフラインからオンラインまで)
(日本ウォーターズ梶j佐々木俊哉,野口 絢未
LC/MS/MSなど分析装置の感度と選択性の向上が目覚ましい今日においても信頼性の高い分析を行うためにはサンプル前処理が必要な場合が少なくありません。特に医薬品バイオアナリシス、食品分析、環境分析など複雑なサンプルマトリクス中の微量成分を分析する場合はサンプル前処理が成功の鍵となります。本実習では幅広く使用されている固相抽出について色素サンプルを使用し受講者全員に前処理を体験していただきます。また、カラムスイッチング技術を使用したオンライン固相抽出法についても紹介します。
〈実習協力〉
アジレント・テクノロジー梶@鞄津製作所 日本ウォーターズ梶@日本分光梶@ 鞄立ハイテクサイエンス
受講料(テキスト代、消費税を含む。)会員(共催学会会員を含む。)45,000円,会員外
65,000円。講義のみ:会員20,000円,会員外30,000円。参加費の払い戻しは致しませんので,あらかじめご了承ください。なお、有機溶媒を使用しますので、安全めがねを各自お持ちください。実習用の白衣はなくても結構です。
募集人員 40名前後,講義のみも可(定員になりしだい締め切ります。)
第1日の技術情報交換会には、原則として受講者全員にご参加頂きます(参加できな場合には、あらかじめご連絡ください。)
申込締切 7月15日(火)
参加者の特典 参加者には「液クロ虎の巻シリーズ」(「虎の巻」)、「液クロを上手につかうコツ」、「ちょっと詳しい液クロのコツ」(「前処理編」「分離編」「検出編」)の5冊のなかからご希望のものを1冊贈呈します。
また,仕事上の問題点につき可能な限り質問にお答え致しますが,時間の制約もありますので質問事項につきましては,予めEメール(suzuki@shimadzu.co.jp) にてお寄せくだされば幸いです。
なお,質問事項への回答は3日目の総合討論会のなかで行います。
支部試験 講習会参加者は、2日目の実習後、講習会会場で筆記試験を受験できます。合格者には筆記試験免除(規定の受験料は別途かかります)のご案内をいたします。筆記試験のみで実技試験はありません。
詳細は開催当日お尋ねください。
申込先 〒141-0031 東京都品川区西五反田1-26-2 五反田サンハイツ304号
公益社団法人 日本分析化学会 関東支部
〔電話:03-3490-3351,FAX:03-3490-3572,Eメール:kanto@jsac.or.jp〕