主催 (社)日本分析化学会関東支部
関東支部では、「環境分析基礎講座」と題して環境分析をテーマにした講習会(化学分析コース、機器分析コース)を開催しております。機器分析コースは、『機器に触ること』に最大限こだわり、受講される方々全員に、環境分析に必須の分析機器を自ら操作していただき、実試料を用いて実習を行っていただく講習会です。2日間のコースですが、それぞれの機器にベテランのインストラクターを配置し、充実した実習内容になっています。参加者には受講証を発行するほか、筆記試験の合格者には修了証を授与いたします。環境分析に関わる方のみならず、機器分析の初心者にもおすすめいたします。
【会 期】
2011年2月3日(木)、4日(金)
【会 場】
(株)パーキンエルマージャパン 本社・テクニカルセンター
〔住所:
電話:045-339-5865、交通:相鉄線
【受講方法】
本講座では、元素分析(テーマA)、分離分析(テーマB)、質量分析(テーマC)の3テーマのうち、2テーマを事前に選択し、受講していただきます。各テーマにはそれぞれ主要分析装置が2機種ずつ準備されておりますので、2日間で4機種を勉強することになります。
選択したテーマの組合せにより、3つのグループ(AB、BC、CAの3つの組合せ)ができますので、講座は3グループに分かれて同時進行で進めます。各グループとも12名定員とし、午前は機器の原理を学び、午後は実際に装置を操作していただきます。特に機器の操作に重点を置くため、午後からの実習は各グループをさらに6名ずつに分け、1つの機種を2時間ずつ、2機種の合計で4時間たっぷりと装置に触れていただきます。
【プログラム】
第1日 (2月3日) |
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09:45~10:00 |
オリエンテーション |
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講習内容の趣旨説明およびグループ分け |
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10:00〜10:30 |
各分析機器の概要 |
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10:30〜12:30 |
機器の原理説明(実習対象機器) |
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3つの部屋に分かれ、3テーマ同時進行 |
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13:30~17:20 |
機器による分析実習 |
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6箇所に分かれ、6機種同時進行、1機種約2時間で2機種を実習します。 |
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17:20~17:50 |
見学会 |
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(株)パーキンエルマージャパン テクニカルセンター内の見学 |
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18:00~19:30 |
情報交換会 (各メーカの講師及び参加者相互の交流を行い、通常の分析業務に関する悩みごとを解決するための懇談会です。途中までの参加でも結構ですのでご出席をお願いいたします) |
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第2日
(2月4日) |
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09:00~11:00 |
機器の原理説明(実習対象機器) |
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12:00~15:50 |
機器による分析実習 |
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16:00~17:00 |
筆記試験 |
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17:00~17:10 |
受講証授与(修了証は後日合格者に郵送) |
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【実習テーマ】
テーマA 元素分析 |
A-1:ICP-AES(パーキンエルマージャパン) |
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A-2:蛍光X線(リガク) |
テーマB 分離分析 |
B-1:イオンクロマトグラフ(日本ダイオネクス) |
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B-2:HPLC(日立ハイテクノロジーズ) |
テーマC 質量分析 |
C-1:GC/MS(パーキンエルマージャパン) |
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C-2:ICP/MS(パーキンエルマージャパン) |
【実習方法】
機器の原理説明:
初日の始めの30分で、各分析機器の概要について説明します。その後、テーマ別に3つの部屋に分かれ、午前中の講義でそれぞれ2機種について原理を学びます。2日目は、別のテーマを同じ要領で受講します。
機器分析の実習:
午前中に受講した機器を実際に操作します。各機種2時間ずつで、2機種を実習します。2日目も同じ要領で受講します。受講者全員に分析機器に触れていただくため、受講者は全機種とも6人までとし、それぞれにインストラクターが操作方法を指導します。
【実習内容】
ICP発光分光分析
ICP発光分光分析法は現在最も汎用的な無機分析装置の地位を確立しています。今回の講習会では、この装置の中でも最も新しいタイプの半導体検出器を使用した多元素同時分析型の装置を用い、高感度化のための付属品である超音波ネブライザーを接続し飲料水中の微量元素を測定します。
蛍光X線分析
蛍光X線分析装置は、試料が固体であっても酸分解・溶出などを行わない迅速分析を可能にするので、ラボにとどまらず、各分野の現場でも広く使用されています。 実習では、現場で使用されることの多い携帯型蛍光X線分析装置を用いて、家庭用品中の有害元素分析、RoHS・ハロゲンフリー対応、土壌中有害重金属分析、リサイクル材の分析、食品安全性関連の分析を行います。
イオンクロマトグラフ分析
環境分析の分野でもイオンクロマトグラフ法は広くもちいられ、なかでもサプレッサー式イオンクロマトグラフが主流となっています。今回の講習会では、陰イオン分析の取り扱い方法と標準試料、未知試料の分析実習いたします。
HPLC分析
HPLCは元素イオンや低分子化合物からタンパク質・合成高分子まで幅広い物質の定量分析や分離に利用されています。今回は有機化合物の試料前処理とHPLCでの分析について、基本操作のコツを含めて実習いたします。
GC/MS分析
GC/MSは、環境分野における有機物分析に広く利用されています。適用範囲は、水・空気・土壌など幅広く、現在では各種の前処理法を適用して分析されます。今回の講習では、ヘッドスペースサンプラーや加熱脱着装置を用いたGC/MS分析を行います。水中VOC、室内空気や有害大気分析実習を通して、各種前処理法の原理を理解し、揮発性物質の取り扱いに留意したサンプル調製法やGC/MSでの定性・定量法を実施します。
ICP質量分析
ICP質量分析法はng/L(ppt)レベルの検出下限値を持つ超高感度分析法です。しかし、プラズマ源であるアルゴンや試料のマトリックスに起因する多原子イオン干渉が問題となります。これらの多原子イオン干渉はDRC(ダイナミックリアクションセル)およびコリジョンセルにより除去することが可能です。その他、ICP質量分析法の基礎と環境水などの様々な試料を分析する上での注意点を中心に実習します。
上記実習における各分析機器の準備および指導には、(株)パーキンエルマージャパン、(株)日立ハイテクノロジーズ、 (株)リガクおよび日本ダイオネクス(株)の協力を頂いております。
【受講申込要領】
受講対象者
初級者 (分析実務経験が2年以内の方)、基礎に立ち返って機器の操作を学びなおしたい方、試験所の認定申請に際して担当の分析技術者が分析化学の基礎研修が修了していることの証明が必要な方などが受講に適した講習会です。
受講料
日本分析化学会会員 (維持会員、特別会員、公益会員に所属する方を含みます) 4万円、会員外6万円。また、「化学分析コース」を受講された企業からの参加者は5千円引きです。なお、納入された受講料の返却はいたしませんのでご了承願います。
募集人員
各グループとも12名定員とし、合計36名(先着順に受け付けます)。申込書に受講したいテーマの組合せ(AB、BC、CAの3つのグループ)を選び、第2希望まで記入してください。
申込み方法
所定の申込書により、FAXまたはEメールにてお申し込みください。折り返し、請求書、会場案内図等をお送りします。 お申し込みは原則2011年1月28日(金)までにお願いいたします。
【申込先】
〒141-0031
(社)日本分析化学会 関東支部〔電話:03-3490-3351,FAX:03-3490-3572,E-mail:hm_tanaka@jsac.or.jp〕